退職代行 実際に使ってみた感想

退職代行とは

退職代行とはその名の通り、『退職を代行して行ってくれるサービスのこと』であり、代わりに退職の意思を表示してもらうことで、ストレスなく退職することができます。退職を認めない悪質な会社や長時間労働やハラスメントの蔓延するブラックな職場ほど、退職代行が役立つことでしょう。自分自身ではどうしても退職が困難な場合に利用できるサービスとして、昨今話題となっています。

今回はそんな退職代行サービスを実際に利用した筆者の経験をもとに、退職代行について、注意すべきポイントやサービス内容などについて詳しく解説していきます。

退職代行を利用すべきケースとは

✓違法な長時間労働が続いている
✓ハラスメントが日常的に存在する
✓退職を言い出しづらい
✓退職を受理してもらえない

上記は退職代行サービスを利用するケースに多い事例です。実際のところ上記に当てはまらなかったとしても、体調に異常が出るほどのストレスを感じていたり、精神的に辛い場合などは無理せずに退職代行サービスの使用を検討するのがよいでしょう。

退職代行の種類

退職代行のサービスの種類は、弁護士、労働組合、民間企業など複数あります。サービス内容に関しては全て同一ではなく、その企業や団体により内容が異なってくるので、確認した上で申し込む必要があります。価格が安い場合、まれに『相手会社に辞めると伝えることを代行するだけ』のサービスの場合もあり、そのような場合、その後の相手会社とのやり取りなどは自身で行わなくてはいけない場合もあるので、どういったサービスを提供しているのかについては細かく把握する必要があるでしょう。

また、得に大切なポイントは弁護士のサポートのありなしです。『有給消化の対応』『退職時の労働問題』など細かいサポートを期待する場合においては、法的代理人となることができる弁護士が所属しているサービスを選ぶ必要があります。また、万が一なんらかの問題が生じた時もスムーズに対応できるのは弁護士のみとなります。

退職代行の大まかな流れ

①利用するサービスを決める

複数ある退職代行サービスの中から、依頼する会社を決めます。その際は先ほど記載したような『自身が受けたいサービス』と『実際提供されるサービス』をしっかりと確認した上で依頼先を決定するようにしましょう。

②初回の相談

選んだ退職代行サービスに連絡を取り、初回の相談を行います。最近はLINEなどで相談できる退職代行サービスも多く、気軽に相談することができます。初回相談では、現在の職場の状況、退職を希望する原因や直接伝えられない理由を正確に伝え、退職に向けた計画を練ります。

③契約と料金の支払い

退職代行サービスとサービス内容とそれに伴う料金などの内容を確認し、支払いを行います。この際、希望する退職日を伝え、退職が実現可能かどうか、事前に確認をしておくとよいでしょう。筆者の場合は、退職代行サービスが混んでおり、希望した日の2日後の退職となりました。また、料金を支払う前に気になることは全て確認し、不安のないようにしておきましょう。事前の対応で不誠実だと感じた場合、依頼したとしてもその後の対応に対しても不安を感じてしまう可能性があります。必ず安心・納得した上で依頼できるサービス会社を選びましょう。

④退職の意向の通知

基本的には退職代行サービスが希望退職日に退職先の会社へ電話で通知を行い、その後書面で退職の意向を示した書類を送ります。会社に通知した後、速やかに利用者に対してもその旨の報告をしてくれます。

⑤退職に対する交渉

退職に関して必要な書類や有給の消化について、退職時の金銭(退職金、残業代、給料など)についてなど、必要事項について確認し、なるべく利用者に有利になるように進めてくれます。この辺りの交渉については弁護士が所属していない退職代行サービスなどでは対応できないこともあるので、どこまで対応が可能か事前に把握しておく必要があるでしょう。

退職代行の費用と主なサービス内容

①一般企業の場合

費用:1~3万円 サービス内容:退職の意思を代わりに伝えてくれる

メリット:費用が安い。激しく争わない会社であれば、業務の引継ぎなどを退職代行サービス会社を窓口として進め、スムーズに退職できる可能性が高い。
デメリット:会社と争いになった場合、弁護士でなければそれ以上の対応ができないため、自分で対応しなければならないというリスクがある。

②弁護士による退職代行サービスの場合

費用:3~8万円 サービス内容:退職の意思を伝える、各種交渉や裁判への対応あり

メリット:法律に基づいた対応を依頼者の正式な代理人として遂行してくれるため、トラブルが起きても安心して任せることができる
デメリット:他の代行サービスと比較して費用が高い

退職代行実際に使ってみた感想

退職代行サービスを利用する場合、『会社がブラック企業で辞めにくい』『スムーズに辞めることが出来なそう』など何かしらトラブルが発生する可能性が高いことが多いのではないでしょうか。筆者の場合も同様で、スムーズに退職することが難しく、すでに精神的にも疲労困ぱい状態であったため、何かトラブルが生じた際に自身で対応するのが難しいと感じ、それなら少し高くても1から10まで全て安心して任せることができる『弁護士の退職代行』に依頼することを決めました。実際、会社側からの書類で個人の知識では対応しきれない部分などに関して、弁護士の方が確認してくださり、筆者が損をしないようにするにはどうするべきかなどの手厚いサポートを受けることもできました。退職完了まで1度も先方と直接やり取りすることなく過ごすことができ、精神的にもかなり助けられていたと思います。

まとめ

退職代行サービスは労働者にとって、リスクを少なく退職代行によって会社を辞めることができるとても重要なサービスです。一方で選び方を間違えると会社から損害賠償請求をされるなど取り返しがつかないことにもなりかねません。必ず、それぞれのサービスのメリット・デメリットを理解した上で慎重に選ぶようにしましょう。